プロペシアの服用で勃起不全になる人もいる

AGAは男性型脱毛症という名前のとおり、変質した男性ホルモンが脱毛の原因になります。
そのため老化による脱毛とは違って、20代から50代の比較的若い層に見られるのが特徴です。
それだけに薄毛の悩みは深刻になりがちですが、プロペシアは脱毛の原因を元から取り除くことができる薬です。
すなわちプロペシアの主成分は、男性ホルモンの変質を促す5aリダクターゼという酵素の働きを阻害する作用があります。

その一方で微妙なホルモンのバランスに影響を与えるためか、プロペシアの服用で男性機能に副作用が出るケースも報告されています。
具体的には勃起不全や性欲減退、精子の減少や射精障害のほか、男性の乳房が膨らんで女性化するといった症例もあります。
このような症状は全体の1~5%に見られると言われています。
男性としてはAGAも気になりますが、男性機能が損なわれるのは何としても避けたいところでしょう。

こうした副作用は、プロペシアの服用をやめれば元に戻るのが普通です。
しかし欧米では、服用をやめた後も男性機能が回復しないという症状が報告され、ポストフィナステリド症候群として社会問題にもなっています。
なぜ勃起不全が起きるのかは、今のところはっきりとは分かっていません。
したがって有効な治療法もありませんが、男性ホルモンを補充することで一定の改善は見られます。

実のところ、勃起不全がプロペシアの副作用であるという因果関係も、確実に証明されたわけではありません。
また現実に副作用を起こす人は少数なので、過剰に恐れる必要はありませんが、リスクがあることは覚えておきましょう。

勃起不全は精神的なストレスが原因で起こることも多く、副作用を警戒しすぎると、かえって勃起しなくなってしまう可能性があります。
他方、薄毛を気にしすぎてストレスが溜まり、勃起力が衰えるといった可能性も考えられます。
どんな薬でもメリットとリスクを秤にかけて、上手に利用することが大切です。

プロペシアの副作用は他に何がある?

プロペシアには他にも、頭痛・腹痛・眠気・頻尿といった副作用が見られる場合があります。
こうした副作用はほとんどの薬に共通するもので、発生する頻度はかなり低く、それほど心配する必要はないと言えます。
しかしプロペシアと相性の悪い体質の方もいるので、異常を感じたら無理をせず服用を中止し、医師に相談してください。

プロペシアは肝臓で代謝される薬なので、大量に服用しつづけると肝機能障害を起こす可能性があります。
肝機能障害は軽度のうちは自覚症状がほとんどなく、発覚したときには手遅れになっていることもあるので注意が必要です。
定期的に血液検査を受ければ、肝臓の機能低下は早期に発見することができます。
プロペシアだけではありませんが、薬を長期服用するときは定期的に検診を受けるようお勧めします。

頭痛・腹痛・眠気・頻尿のほかに、蕁麻疹ができたり喉や顔が腫れたりしたときは、アレルギーを起こしている可能性があります。
アレルギー体質の方は、プロペシアも様子を見ながら慎重に服用しなければなりません。

副作用というわけではありませんが、プロペシアを服用すると血液中のPSAマーカーという数値が低下します。
PSAマーカーは前立腺ガンを発見する指標になる数値です。
そのためプロペシアを服用しつづけていると、通常の健康診断で前立腺ガンを発見できなくなる可能性があります。
健診を受けるときは、プロペシアを服用していることを医師に伝えなければなりません。

いろいろな副作用を挙げてきましたが、副作用ばかり心配していては、どんな薬も服用できません。
プロペシアの有効性は学会でも認められているので、リスクを理解した上で服用するかどうかを決めてください。